今日、学校教育において、子どもの生命尊重教育の重要性が指摘されております。学校における飼育観察をとおして「動物の生命」「動物の習性」「動物の気持ち」を感じることは、重要な観察のひとつであり、子どもたちに優しい気持ちを育む役割をも持っていると考えております。
学校飼育動物は、子供たちに「命ある生き物」であること、子どもたちと同じく「命のある仲間」であること、を感じさせる教育の一環であると考えております。
従って、飼育動物には良好な環境のもと、適正な飼育管理が求められることになります。
このようなことから八戸市では、この学校飼育動物に着目して平成13年度から学校飼育動物支援ネットワーク事業を創設し、八戸市学校獣医師任用等取扱要綱を制定いたしました。この要綱に基づき、現在8名の獣医師が、市内47校の小学校を対象に「ふれあい指導」を実施しております。
平成15年度からは、学校獣医師と連携を保ち、学校飼育動物の適切な管理、改善がみられた学校に対し獣医師会から感謝状を贈呈しております。このように、行政、教育委員会、学校、家庭、獣医師会がそれぞれの立場から飼育動物の管理等に知恵を出し合っております。
加えて、平成13年度から動物愛護習慣に因み、出前乗馬体験事業を創設して、子どもたちに「馬の観察」と「乗馬によるふれあい」を体験してもらっています。これまでに、延べ178校、17,740名の児童が眼を輝かせ喜んでおりました。
そこで、学校獣医師制度14年目を迎え、行政・教育委員会・学校・家庭・獣医師会の連携を一層充実させたいと願っております。
(上記の数字は2014年現在のものです)